『ボーイズリーグ選手権 大阪阪南支部予選』

 昨日から気温も上がり、夏が近づいてきていることを感じます。 
 コーチとして指導に携わっている堺ビッグボーイズ(中学部)は、この2週間にわたりボーイズリーグの夏の全国大会の支部予選にのぞみました。中学3年生にとっては集大成の大会です。

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 14チームを4グループに分けて行われる予選リーグでは、2勝0敗とし、2試合ともコールド勝ちをおさめ、全体でも1位となり、決勝トーナメントは準決勝からの出場となりました。
 そして、この週末に行われた決勝トーナメントでは準決勝で富田林ボーイズさんに12-1のコールド勝ちとし決勝戦(代表決定戦)に駒を進めました。
 決勝戦は大阪狭山ボーイズさんと対戦、1点を争う試合となり、5回には逆転となるタイムリーを放ちリードを奪いましたが、その後再逆転を許し、残念ながら準優勝となりました。

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 3年生を中心とする今年のメンバーは、ここまでなかなか力を出し切れない試合もありましたが、見違えるほど大きく逞しく成長し、試合の中でも自分たちの力を存分に発揮してくれたことを嬉しく思います。

 堺ビッグボーイズは勝利至上主義ではなく、子供たちの将来を最優先する指導を行うことを理念として活動しており、その中の1つの取り組みとして、子供たち自身が『野球を好きになる!楽しむ!』という考えも大切にしながら指導にあたっています。ミスやエラーに対して厳しい指導をしないのは、彼らが指導者に怒られないようにするがための消極的なプレーをすることなく、のびのびと最大限の力を発揮してほしいからです。

 ただし、それはただ単に『楽しくやればいい』、要するにお気楽にやればいいということとは全く異なります。

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 子供たちに心身ともに過度な負担をかける勝利至上主義を行うつもりはありません。(残念ながら他チームを見ていると、あきらかに登板過多による怪我に苦しむ中学生もたくさんいます。野球だけしか考えさせない長時間練習を行うことも我々は行いません。)子供たちの今ではなく、未来を最優先する指導を行いますが、試合は試合で最大限勝利を目指して臨みます。

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 負けても良いんだ、ただ楽しくやればいいんだという試合の中での学びはそんなに多くないのではないかと思います。勝利を目指し、その中で自分たちの力をいかに出していくか、うまくいったこともいかなかったことも含めて、また次に向かっていく。負けてもいいんだではなく、試合は全力で勝利を目指し、勝っても負けても全て受け入れてまた次に向かっていくことが大切だと思います。

 最終回、最後のバッターが放ったセンターへのフライが相手選手のグラブにおさまるまで全くあきらめる様子もなく、全力でプレー、応援してくれた選手たちを指導者として誇りに思うとともに、彼らから多くのことを学ばせてもらえることに改めて感謝です。

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 今日からまた前進できればと!Vamos Adelante!!

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『今こそ、指導者から選手へのリスペクトを!!』

 皆さま、こんにちは。
 気づけば前回のブログから2か月がたっていました・・・。
 この2か月間に、新潟、群馬、東京、神奈川、千葉、長野、岐阜、大阪、福井、沖縄でセミナーを開催する機会をいただき、今後のセミナー開催準備で宮城、高知、鹿児島にもお伺いしました。様々な場所で多くの方に暖かく迎えていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

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 この2カ月の間に、日本のアマチュアスポーツ界で大変残念なプレーがおき、社会でも大きく取り上げられていることはここで改めて述べる必要もないかと思います。日本大学アメリカンフットボール部のフェアプレーを逸脱したあのプレーです。

 当該選手、指示をしたとされる指導者ら、怪我を負った選手、相手校、連盟、たくさんの方が連日テレビに出てコメントをしていました。

 自分自身が感じたことは、たまたま今回はアメフトで問題が表面化しただけで、野球も他のスポーツも構造的には大きな違いはなく、どこで表面化しても決して不思議なことではないということ。

 ドミニカ共和国で出会った、メジャーリーガー、メジャーリーグを目指す選手たち、そしてそんな彼らをサポートし続ける指導者の方々、中でもロサンゼルス・ドジャースのドミニカンアカデミーで17-18歳の若い選手たちを25年以上に渡って指導されているアントニオ・バウティスタ・コーチが常に大切にされている姿勢を今こそ多くの日本のスポーツ関係者に伝えたいと感じています。

 『選手との信頼関係を築くために、まずは指導者が選手に敬意を払いなさい。』

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 まだまだ経験が少ないアマチュア選手、不安にかられながらも未来に向かおうとする選手に対して常に指導者が敬意を払い(リスペクトし)、忍耐強く指導にあたりなさい。彼らにネガティブな声掛けはせず、常にポジティブな声かけをせよと。そうして彼らに接しているうちに、きっと選手から指導者に対しても敬意が返ってくる、信頼関係が生まれるのはそれからだ。指導者から選手に対するリスペクトのないところには、選手から指導者に対するリスペクトも存在しない。そこにあるのは選手から指導者に対する恐怖の感情(やらなければ怒られるからやっている)だけだと。

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 指示したのか、していないのかの論争も長々と続き、その真相もはっきりしないまま、風化してしまいそうな気配も出てきているのかもしれません。重要なことは指示したのか、指示していないのにそう受け取ってやってしまったのかではないのだと思います。

 そこに至るまでに、指導者から選手に対する敬意は存在したのか。指導者と選手の間に信頼関係がなかったのであれば、それは指導者の指導力の欠如なのだと思います。

 他人事だと思わず、自分自身も周りの方々と共にこれからの指導のあり方を見つめなおすことができればと思っています。
 今こそ、指導者から選手へのリスペクトを!
 我々はきっと変化できる!!
 今日は千葉県船橋市でセミナー開催です!

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『アメリカと日本の高校野球、ここまで違うか・・・』

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 ドミニカ共和国からの帰りにロサンゼルスに立ち寄り、各世代の野球を観てきました。
 まずは、一応(?)アナハイムまでドライブし、エンゼルス対アスレチックス戦を観戦。
 エンゼルスの先発ピッチャーが打ち込まれ、2回表で0-6。散々な試合を観に来てしまったなと思ったら、そこから大逆転で12対9やったかな。大谷選手の3号ホームランもお目にかかりました。シモンズはじめ、メジャーリーガーの内野手の好守には何度もうならされます。そのためにチケット代を払っていると考えてもOKです。

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 今回は春のアマチュア野球シーズン(カリフォルニアは大学・高校共に春がシーズンです)だったこともあり、初めて大学野球の観戦に。
 UCLA対スタンフォード大学の対戦。お互いにめちゃくちゃ頭の良い名門校同士の対戦です。聞けば、やはり勉強はできないけど野球はできるという選手は入学できないようで(日本でいう推薦入学はなし?)、どの選手もとっても勉強ができ、野球もそれなりの実力でスカウトもよく来て、ここからメジャー球団と契約する選手も出るとのこと。東大や京大からプロ選手が出ると、それなりに話題になりますが、こちらでは特に超有名難関大学からプロ選手が出ても普通なのかもしれません。
 もちろんレベルも相当高く(特に打者の打ち方は全然違います!)、この日は乱打戦になり長い試合となりましたが、観ていて全く飽きのこない試合でした。

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 高校生の試合は、毎年、夏に実施している堺ビッグボーイズのロサンゼルス遠征で親善試合をして下さるレドンドユニオン高校対サウストーランス高校の試合を観に行きました。
 どう表現したらいいのか、わからないのですが、とにかく両チーム、常にアグレッシブです。投手はどんどんストライクゾーンに投げ込み、打者もどんどん振っていきます。このアグレッシブさは、観に来ていただくのが一番伝わるのではと思うのですが・・・。
 バットは大学も高校も金属バットですが、日本のものとは違い、反発係数が木製バット並みに抑えられているため、なかなか飛んでいきません。日本のように前で(投手寄りで)打つのではなく、体の中にボールを引き付けてキャッチャー寄りで打たなければボールに力が伝わりません。これは、将来木製バットを持った時にも弊害が極力少ない金属バットではないかと思います。日本でもいち早く導入すべきだと思います。甲子園のホームランは半減どころか、ひと夏で10本も出ないかもしれませんが、将来メジャーで活躍する打者は増えるかもしれません。

 指導者も選手も、勝利を目指してもちろん一生懸命ですが、球数もリーグで決められており、投手も何度か交代していきます。

 驚くべきは、高校生の公式戦であるにもかかわらず、日本の甲子園大会のような大会形式と全く異なることです。

 この地域ではビーチリーグと言われるリーグで、3月から5月くらいにかけてリーグ戦を行い(基本的にホーム&アウェイ)、各チーム合計30試合ほど。成績の良かった何チームかはカリフォルニア州のおそらくロサンゼルス近郊の勝率が良かったもの同士のトーナメントを戦います。そして、高校の年代はそこで終わり。アメリカの高校野球にその先はありません。

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 日本でいうと、各都道府県内の近い高校同士(例えば堺市内のみの高校同士)で何か月かリーグ戦を行い、優秀だったチームは各都道府県の中で(例えば大阪府下で)トーナメントをして、終わり。近畿大会、関東大会もなければ、もちろん甲子園大会のような全米ナンバー1を決める高校生の全国大会はありません。

 それくらい、まだまだ高校生のように技術も精神も未熟な若いうちに、ナンバー1を決めることの意義を見出していないのだと思います。逆に高校ナンバー1を決めることに重きを置いて早熟させたり、無理させたり(怪我をさせたり、燃え尽きさせたり)しているのではないかということに我々は改めて気づかされます。

 全国大会がないからお遊びなのかと言えば、もちろんそのようなことはなく、指導者も選手も超アグレッシブです。アメリカは高校以外のクラブチームの存在もありますが、このような高校野球のシステムでも、日本人がなかなか入り込めないメジャーリーグで活躍する選手を多数輩出していることを考えると、高校野球のシステムもこちらの方が理にかなっているのかなとも思います。
 
 ちなみに、こちらでは高校・大学においてはとにかく勉強が優先とのこと。成績が足りなければ問答無用で、出場停止、野球部から除名、それどころか大学では成績に改善がみられなかったら途中で退学させられてしまうと。そもそも高校で輝かしい全国大会の舞台などもないので、みなが個々に大学に入学し、野球を続けられるように、勉学を第一に励む。そのため、練習時間も普段から2時間、長くて3時間ほど(おまけに春休みや夏休みのような長期休暇中は学校も部活も全く無しとのこと)。

 日本では、うちは文武両道だと言っている高校もありますが、それは当たり前のことであって特に褒められたことではないのかもしれません。ましてや、彼は野球があるから勉強はほどほどで良い、僕は野球しているから勉強ができなくて良いなんてことは、そもそもあり得ないことなのだと思います。

 海外で野球をみて、改めて感じること、もちろん日本の良いところもたくさんありますが、とにかく海外のいいところからも謙虚に学び、変化を恐れず全体のシステムや、野球部のあり方、指導のあり方を変えていくことだと思います。

 今の日本のやり方が子供たちにとって本当にベストか?と考えれば、変化することに何も恐れはないでしょう?力を合わせて、変えていきましょう、日本野球を!今日から日本での活動再開です!
 

『この国の野球を知って、何をしたかったのか!?』

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 みなさん、こんにちは!
 3月末から、1週間だけですがドミニカ共和国に滞在する機会がありました。
 ドミニカ共和国を離れたのはたった2か月半ほどですが、ものすごく久しぶりに来たような気がします。

 今回は短い滞在でしたので、再会できた方もいれば、残念ながら会えなかった方もいらっしゃいます。

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 メジャー球団のアカデミーの指導者の方々、アカデミーのトライアウトに合格するために練習に励むプログラムの選手や指導者の方々に接し、リーガ(小学生のリーグ)は今回見られませんでしたが、道端でビティージャ(ジュースのキャップを細い棒で打つ遊び)をする子供たちをみていると、日本の野球が忘れている、気づいていない何かを、改めて感じさせられます。

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 くしくも日本は春の高校野球の最中でしたが、日本のように18歳をピークに持っていくシステムでは、子供たちの本当の能力は最大限出し切れない、むしろ最大限出すことを阻害してしまうケースも多々あります。投手の投球数、登板間隔、変化球はもちろんですが、金属バットでしか打てない打撃フォームはボールを打つポイントもドミニカ共和国と全然違います。少なく見積もって50センチ、下手したら1メートルも日本の選手の方が打つポイントが投手より、ドミニカ共和国の方がキャッチャーよりです。もちろん、18歳をピークとしない、その先も考えるならば間違いなく後者で打つべきでしょう。指導者はそういった指導ができなくてはなりません。

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 悪く言いたいわけではありませんが、ドミニカ共和国の指導者は日本の野手の堅実な守備をみてどういった感想を抱くかと言うと、まるでロボット、ロボコップに華麗な守備はできないと、正直な感想を言ってくれる指導者の方は教えてくれます。エラーしてはいけないと堅くなるのではなく、基本は大切に、でも自身の思うように、『自分に光を与えて自由にプレーすれば良い』と教えてくれます。これも、メジャーで多数の二遊間を輩出している(日本は現在1人もいない)この国から学ぶべきところが多いのではないかと思います。

 この国の野球を初めてみた時の『日本の子供たちにも、ドミニカ共和国のように長い目で見て、最大限の力を発揮できる指導・環境を用意したい。』という想いを来るたびに思い出させてくれます。

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 今の活動を初めて3年半が過ぎました。まだまだ1歩も踏み出せていないかもしれませんが、みなさんの力をお借りして日本の野球をより良い環境にできればと思います。

 しばし、ロサンゼルスに寄ってから帰国します。また、日本でもみなさんにお会いできる日を楽しみにしています!

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【養殖の魚の育て方はドミニカ共和国にはありません!】

 ドミニカ共和国の野球指導の考え方を日本の方々にも伝えたい!と思い活動を開始し4年目を迎えています。お陰様で多くの方々に興味を持っていただき、これまでに数え切れないほどたくさんの方々に全国各地で開催するセミナーにお越しいただき、中には実際にドミニカ共和国までお越しくださる方も延べ50名を数えるようになりました。

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 ドミニカ共和国の野球、WBCでも優勝!メジャーリーガーもたくさん輩出している!きっと自分たちの指導にも役立つ練習方法があるはずだ!と興味を持って下さる指導者の方もたくさんいらっしゃいますが、その前に野球指導ということにおいて育成の考え方、指導の目指すところが全く異なります。

 日本では、すぐに結果を出せる指導者が素晴らしいとされます。小学生も、中学生も、高校生も、大学でも、プロでも、今この目の前で勝っている指導者が優秀とされるため、すぐにうまくなる練習方法はないかと考えます。でも、実はドミニカ共和国にこのような練習方法は存在しません。なぜなら、彼らは目の前の結果には全くと言っていいほど重きを置いておらず、25歳以上からあのメジャーリーグという大舞台で活躍できるように育成をしているからです。

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 言い換えれば、表現はよくないかもしれませんが、日本では養殖の魚をうまく育てられる人(指導者)が評価され、15歳や18歳(場合によっては12歳)までに早く大きく育てられたかが評価の対象となります。その後、その選手らが大海原でどうなったかは評価の対象にはあまりなりません(メジャーリーガーを育てるより、甲子園で勝つ指導者の方が全国的にも有名になってしまいます)。

 一方で、ドミニカ共和国の指導者の評価は、その選手が25歳以上になり大海原(マイナーリーグからメジャーリーグにかけて)でどう活躍したかです。残念ながら枠にはめられ、指示をたくさんうけ、餌を与えられ続けた養殖の魚ではこのメジャーリーグという厳しい大海原で生きていき続けることは容易ではありません。彼らがその生き抜く方法を学び、自らの力で進んで行けるよう、指導者は日々観察力を研ぎ澄ませ、忍耐力を失わずに、彼らを導いていきます。

 では、どうやったら、天然の魚を育てられるのか?と考えてしまいますが、実はその方法はこの世にありません。天然の魚は天然であり、もしあなたがその天然の魚をより良い方向に導きたいのであれば、養殖業者ではなく、あなたも天然の魚となり、後輩の天然魚をより良い方向に導いていくしか方法はないのだと思います。そのためには、先輩天然魚である自分自身がチャレンジを続けて、その姿を見せていくしか方法はないのかもしれません。

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 先生と呼ばれる職業はいくつかありますが、これは日本の中では高貴な職業だと思います。字の通り、先に生きて、彼らに示して導く、そして見守る。高貴な職業だからこそ、絶対に養殖をしてはいけません、ましてや目の前にいるのは生身の人間ですので!!そういった意味では、自身はまだまだ先生と呼ばれる職業には近づけないなと、大いに反省しつつですが・・・。

 決して、養殖業者の方を否定したいわけではなく、スポーツにおける育成・教育の考え方を伝える表現として使用している旨、ご理解いただけましたら幸いです。

 勝つための練習、すぐに結果を出すための練習、ではなく、根本的な野球指導のあり方、教育のあり方を、日本の皆様とも引き続き考えていくことができればと願っています。ドミニカ共和国の野球指導法や堺ビッグボーイズの取り組みが、その一助になれば幸いです。