
2週間の現地準備期間を終え、本日1校目Chuixquiac Tululu小学校で実施した、グアテマラ史上初の運動会。(学校名はスペイン語ではなくキチェ語のため、うまく発音できません。)
昨日初めて練習したとは思えない熱戦になりました。
各学年1クラスずつしかないため、高学年の4・5・6年生の学年対抗戦です。
最初の大縄跳びでは各チームが昨日の練習の時より何倍も飛び、6年生が一歩リードで4年生が2位。昨日ほとんど跳べなかったチームが、今日は30秒で28回!本番に強し!

2つ目のボール運びリレーでは4年生がハンデなしながら1位になり、6年生を追いかけます。


最後の綱引きは6年生8人、5年生9人、4年生10人参加のハンデ戦。
ここで意地を見せたのが5年生。すでに綱引きに勝っても総合3位が決まっていたものの、なんと4年生・6年生に連勝して一矢報います。そのおかげで、最後の4年生対6年生の対決で勝った方が優勝という最高に素敵な場面を演出してくれました。

さあ最後の対決!となった時に、ふっと息が抜けて、みんなの顔をぼんやり眺めたら、最高の快晴の中で、子どもたちも周りの大人も、日本人もグアテマラ人も、みんなが最高の笑顔をして、最後の一戦を待ち望んでいました。
『いつまでもみんなと、この時間を過ごしていたい。』
『そして、そう思えること自体が幸せだな。』と、しみじみと思いました。
このような素敵な時間にできたことは、もちろん一生懸命参加してくれた子どもたち、子どもたちを明るく導いてくれた先生たち、多くの時間を割いて準備にあたり、当日も先頭に立ってUNDOKAIを進行してくれた協力隊員たちのおかげであることは間違いありません。
そして、それに加えて大きな力になってくれたのが、グアテマラのアミーゴ社会のような気がします。UNDOKAIを開催するにあたり、どこで道具を買っていいかわからなかった我々を助けてくれたのは、以前から親交のあった県の野球協会会長のデニスさん。どこに行けば何が買えるか的確に教えてくれ、ここで手に入らないものは野球協会のものを貸してくれました。

県教育事務所の体育科コーディネーターに会った方が良いとアドバイスを受け、彼女のオフィスを探して道端にいた人に尋ねたら、なんとその人自身が探していたコーディネーター本人で、競技で使用するボールを貸してくれただけでなく、ウォーミングアップを行う体育の先生も派遣してくれました。

さらには、荷物運搬用に1週間だけ依頼したレンタカーの運転手が副業でDJもやっているとのこと。当日は無線マイクや音楽を持参し、子どもたちを鼓舞するうまいナレーションで運動会を最高に盛り上げてくれました(もちろん無償です)。先生も生徒もこの部外者のおっちゃんに対して、誰やねんお前という顔一つせず、ノリノリで楽しんでいるところがまたアミーゴ社会かなと(笑)。
日本では考えにくい突然の出会いや偶然ですが、もしかしたらラテンアメリカではごくごく必然的なことなのかもしれません。周りの人が周りのみんなと助け合って生きていくのが本当に自然なことのように思います。そんなアミーゴたちに囲まれて、気づけばグアテマラ人だけでなく日本人もみんな笑顔になっていました。
閉会式の後、全てを終えてみんなで写真を撮ろうと移動しかけた時、『写真を撮る前に挨拶をさせてほしい』と5年生の女の子がマイクを握りました。
『日本のみなさん、今日は本当に素晴らしい一日をありがとう!私たちみんなが楽しむことができました!今日のように、明日からも毎日毎日が我々みんなにとって素敵な日になることを願っています!ありがとう!』と。
シンプルな挨拶だったけど、用意していた文章ではなく、パッと自分で考えて話してくれたことがなんだかうれしくて、ポロっとしまいそうになって、まだまだ1校目・・・と、こらえました。
大勢の先生や児童だけでなく、外国人や学校関係者以外の人々もいる中で、咄嗟にあんなに堂々と話せるってすごいなと・・・。
そして、優勝は最後の綱引き決戦で6年生に勝った4年生チーム。『全員でトモを抱きしめるぞ~!』とダッシュしてきてくれました。

勝っても負けても、スポーツを通じてみんなが笑顔。それが何よりです。スポーツの楽しさをグアテマラの人々に伝える・・・と思ってやってきたけど、すでに彼らは我々より楽しみ方を習得してしまったかもしれないですね。ならば、日本へ逆輸入しますか!?

明日は2校目、主催者側も引き続き楽しんできます♪
学校の名前の呼び方は「チュイシュキアック」ですね。名前からして山岳部にある学校でしょうか。