『ドミニカンサマーリーグ!このままでは差がつく一方です!!』

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 今からちょうど5年前、初めてドミニカ共和国を訪れ、目の当たりにしたのがドミニカンサマーリーグでした。(上の2枚はその時の写真です)
 メジャー30球団すべてがドミニカ共和国内にアカデミーを持ち、16歳以上の将来性ある選手たちと契約し、17-18歳前後の選手たちが6~8月の3か月間、各チーム72試合のリーグ戦を行います。月曜から土曜まで毎日6試合を12週間で72試合。当然、先発投手はローテーションを組み(中5日、Max80球)、打者はメジャーで活躍するために木製バットで試合に臨みます。各球団50~80名×30球団ですので、約2,000人もの選手が毎年このカテゴリーに所属していることになります。

 5年前、初めてその試合を観た時に頭の中が『?』でいっぱいになったことを、サマーリーグの試合を観るたびに今でも思い出します。

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 投手はとにかくストライクゾーンへ力強い投球を行い、打者はそれに対してフルスイングを繰り返しています。日本であれば、もっと様子を見ていけ、変化球も使ってボール球を振らせろ!と言うところ、追い込むまではほとんどストレート。打者も見逃して様子を見る素振りもなく、ストライクゾーンにきたストレート系の球に思い切ったスイングを繰り返しています。
 高校生の年代とは思えない迫力あるバッティング(木製バットでもホームランが出ます)、華麗な守備、豪快な投球がある一方、変化球に全くバットが当たらない打者がいたり、守備でも豪快なエラーをしてしまったり、球は速いけどコントロールがなかなか定まらない投手がいたり・・・。

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 そして、その選手のプレー以上に驚いたのがベンチにいる指導者の姿勢でした。どんなミスや豪快な三振を目の当たりにしても、大きな声を出すことなく、常に選手の背中をたたき続ける冷静な指導者たち。あまりにこれまで見た野球とはかけ離れているため、試合終盤まで『?』だらけでした。もしかして・・・。日本の17-18歳の野球は常に勝たなければならない目の前の勝利のための野球、一方でドミニカ共和国の17-18歳の野球は25歳になった時にメジャーリーグでプレーするための将来のための野球なのか?と思い知らされたことを昨日のように思い出します。トーナメントで勝たなければ明日がない試合をするのと、リーグ戦で様々な経験を積むことができるリーグ戦では野球が全く違ってきます。

 結果として、優秀な投手が投球過多や変化球の多投などで伸び悩み、打者はアウトサイドインの金属打ち、守備は正面に入って体で止めるがゆえに間一髪のプレーでアウトにできずに、世界最高峰の舞台で活躍する選手をなかなか輩出できない国(2016年はメジャーでプレーした選手9名)と、特に中継ぎや抑え投手、華麗な守備で魅了する二遊間、豪快な打撃で中軸を打つ打者など、多数の選手を輩出する国(2016年は134名、人口はたったの1000万人)として明確な結果の違いが出てきていると思います。

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 この夏も日本からお越しいただいた指導者・選手の方々と、ドミニカンサマーリーグの様々な試合を観ています。出てくる投手はみな球速140KM を超え、打者も木製バットでそれを打ち返していきます。1点差のゲームも多数。先日観戦したトロント・ブルージェイズ対シンシナティ・レッズはタイブレークも行われていました。こんな試合を72試合も繰り返していれば選手たちのレベルは確実に上がっていきます。しかも、無理をさせないので、投げすぎて怪我をする投手も出てきません。指にマメができれば交代です。

 選手のレベルもそうですが、MLBの各球団がドミニカ共和国を含むラテンアメリカで取り組んでいることのレベルやスケールも、残念ながら日本で取り組んでいることとの違いは歴然。このままでは差はどんどん開くばかりなのではないかと危機感を抱きつつ、今できることを見失わずに活動できればと思っています。

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 さて、今日の朝に日本から到着される指導者の方とはどの試合を観に行こうかと・・・。いずれにせよ、現実の違いを目の当たりにしてきます。。。
 

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