『楽しむ=適当に遊ぶではなく、最高の結果を出すために最大限楽しむ!』

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 2016-2017年のドミニカ共和国ウィンターリーグ、レギュラーシーズンも残り各チーム6試合となりました。レギュラーシーズンから次のラウンドロビン(準決勝ラウンド)に進めるのは6チーム中4チームのみで、今年は例年以上に均衡しており、残り6試合で2位から5位までの4チームが3ゲーム差の中にひしめいています。
 昨年の優勝チーム・エスコヒードは現在のところ5位(20勝24敗)で、このままだとファーストラウンド敗退圏内、2位タイのアギラスとリセイ(23勝21敗)は何とか早くファーストラウンド突破を決めたいところです。

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 ウィンターリーグと言えば、日本では教育リーグ的にみられる傾向にありますが、ドミニカ共和国の場合は全くそんなことはありません。各チーム、興業のかかったれっきとしたプロチームで、特にチーム数が少なくなるラウンドロビン、決勝シリーズは集客が多くなるため、各チーム勝ち残りを目指して精一杯戦っています。勝てなければ、シーズン途中でもGMや監督の解雇が平気で行われるくらい勝敗に厳しい世界です。

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 そういう状況でも選手と観客が必ず忘れないこと、それは『野球を楽しむ』ということだと思います。ただし、その楽しむという意味が日本とは少し違っています。
 日本で『楽しむ』という言葉を使うと、適当にやる、遊びでやるという意味にとらえられることもあると思います。実際、ドミニカの選手もグラウンドに出てきたときはまずグローブとボールで球遊び、試合直前でもぺちゃくちゃおしゃべり、そしてシートノックもなく突然試合が始まります。日本から来られたほとんどの方は試合開始時間数分前に『本当にもうすぐ試合が始まるんですか??』と聞かれます。でも、きっちり始まるんです。
 なんだ、やっぱり遊びで適当に楽しくやるのかと思ったら、大間違いで、実際のプレーは投手と打者の力と力の真っ向勝負、投手はどんどんストライクゾーンで勝負し、打者は初球からフルスイングで立ち向かいます。内野手のプレーは空いた口がふさがらないほど鮮やか。大げさではなく、日本ではアウトにならないものが各試合3~5くらいはアウトになるのではないかと思えるレベルの高さです。

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 では、なぜこんなプレーができるのか?私なりの見解では、それはやはり『最大限楽しんでいるから』になるのだと思います。もちろん、ここに来るまでには練習も必要です。ただ、その練習は試合で最大限の力を発揮できるものでなくてはなりません。そして、試合になれば、最大限楽しむ。その根底にあるのは、野球が非常にミスの多いスポーツで、メンタル面で左右されやすいスポーツであるからだと思います。
 打者として打席に立つとき、その打席で打てるかどうかは誰にも分りません。でも、打てる可能性を少しでも高くするには、『自分は打てる!』と信じて打席に立つことです。『打てなかったらどうしよう』と思っては打てる確率も下がります。投手も打たれたらどうしようと思うより、打たれるわけがないと思った方が結果は良くなる可能性は上がるし、守備も同じく『エラーしたらどうしよう』ではなく、『全部自分が華麗な守備でさばいてやる』という気持ちで守っていた方が良い結果が出る可能性は高まります。そして、ミスをしたとしても、次はできると信じ続けることが大事になってきます。なぜなら野球はもともとミスがたくさんあるスポーツなので。どんな状況でも、そういった気持ちで選手がポジティブにプレーできるように、監督・コーチのあり方は非常に重要です。ミスを責めることなく、常に選手らに期待する声をかけ続けられるかどうかが重要になってきます。
 
 チームが勝利を収めるためには、言うまでもなく個々の力を最大限発揮することが重要です。そして、その個々の力を最大限に発揮するためには、自分はできると信じ、最大限前向きにポジティブにプレーする。だから、投手はどんどんストライクゾーンに直球を投げ込み、打者も初球からどんどんフルスイングする、野手は飛んできた打球に対して自分のアイデアをフルに活用して華麗にさばく、そんな楽しい野球を見て観客も楽しくないわけがありません。

 チームの勝利のために選手も観客も最大限野球を楽しむ。楽しむという本当の意味は何なのか?日本のプロもアマチュアも、野球以外においても、ドミニカ共和国から学ぶことは多いのではないかなとドミニカ共和国のウィンターリーグを見ながら日々感じています。
 

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