
7月21日にドミニカ共和国へ到着し、10日ほどが経とうとしています。
この間に、6名の日本人の方にここまでお越しいただきました。
この冬にもお越しいただいた日本でも名だたる整形外科のお医者さんと、小学5年生の息子さん、医療機器メーカー勤務の方、日本の独立リーグ関係者の方、アメリカで少年野球を指導されている方、そして、日本の大手新聞記者の方にお越しいただきました。来週からも多くの方が引き続き到着されます。

夏はMLB全30球団のアカデミーが実施するドミニカンサマーリーグの観戦もでき、小学生から高校年代までの選手育成・指導の様子を全て見ることができます。
ドミニカンサマーリーグでは、16歳以上のラテンアメリカ出身(ドミニカ共和国だけでなく、ベネズエラ、コロンビア、メキシコ、パナマ、ニカラグア、キュラソー島など)の選手が各球団とそれぞれマイナー契約を結び、各球団1チームないし2チームの編成で各チーム72試合のリーグ戦を行います。それぞれ40名ほどの編成(ロースターは35名)と考えても、40名×40チームほどで約1600名の優秀な16~18歳のラテンアメリカ出身選手による試合を毎日見ることができます。

子供たちのプレースタイルは、小学生からとにかくアグレッシブ。どの年代も指導者は彼らが経験をたくさん積むこと、前向きにプレーする環境を作ることを重視し、彼らが過度なプレッシャーにさらされないよう、大会方式や日々の指導のあり方も考えられています。

とにかく先で活躍できるように、ということが最優先され、投手の投球数の管理も高校年代でも徹底されています。例えば、ドジャースのアカデミーでは、17・18歳の投手たちに対して、シーズン半ばを過ぎても誰一人まだ60球を超える投球をさせておらず、リリーフ投手も2連投を1人もさせていません。技術的にも同様で、バットは13歳ころから試合も含めて木製のみ。高校生年代の木製バットを持った力強いスイングは圧巻です。

『まだまだ若い17・18歳の彼らには、目の前の勝利よりも、成長するということが何より大切だ。そのために、すべての選手が参加し、出場機会を得続けることが大切だと思う。80名の選手たちに多くの経験を積んでもらうために、我々は2チーム編成で合計144試合を3か月で行う。もちろん、投手はローテーションで球数の管理も徹底する。彼らに技術的なアプローチをするのも、それぞれの選手の特徴をまずつかまなくては指導者として失格だ。まず、選手のことを良く知ること。ある選手は早くものごとを吸収し、ある選手は時間をかけながら吸収する。それをよくわかった上で、その選手へどう近づいていくのがベストかを考え、彼らが一番吸収しやすいタイミングで声掛けをしていく。』と、日本の記者の方に応えてくれたのはドジャースのコーチであるアントニオ・バウティスタさん。
『ここのコーチたちは、とにかく試合に集中させてくれる。プレー中は次のプレーに常に集中し、自分は1球1球自分のスイングを心がけるのみ、結果が出なかったとしても、そのページをめくって、次のページに向かうんだ。コーチたちは選手たちをよく見てくれていて、修正したほうが良い部分があれば、試合後や次の練習の時にいつも冷静にそして明るく僕たちに指導してくれる。』と選手もコーチに信頼を寄せる。

MLB球団のアカデミーには綺麗な天然芝のグラウンドが何面か用意されており、バランスのとれた食事も食べたいだけ食べられる、英語の授業に加えて、高校卒業の資格が取れるように、地元の高校の先生がアカデミーにきて授業をしてくれる。そして、彼らの将来の活躍を願って日々サポートしてくれるコーチたちがいる。観客もいないし、テレビ中継も新聞報道もない。
『この国に、甲子園大会は必要ですか?』と問えば、訪問した多くの日本人が『いらない』と答える。
これからの日本の野球に何が必要で何が必要ではないか。共に考えて行動に移しましょう!!


皆さま、こんにちは。

日本は酷暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
私は7月19日に関西空港から出国、飛行機を乗り継いでカリブ海に浮かぶドミニカ共和国まで来ています。

これまでに50名を超える方に日本からお越しいただきましたが、この夏も新たに15名もの方がお越しいただける予定で、共に学べる機会を楽しみにしています。
日本では猛暑の中で連日負けたら最後の高校生のトーナメント戦が行われ、選手の将来に対するリスクを顧みない試合が毎日行われています(もちろん、高校野球が生み出す良い部分もあると思いますが、将来の育成という観点でみると残念すぎる部分が多いです)、一方でドミニカ共和国では同年代の選手らが各チーム72試合のリーグ戦を行い、投手はマックス80球・中5日、野手もローテーションの中で無理をさせず、かつ将来を一番に考えた育成(試合での木製バットの使用もその1つ)を行なっています。

その育成環境の違いは昨年1年間だけでも人口1000万人から150名以上ものメジャーリーガーを輩出していることからも結果として現れているのではないかと思います。
甲子園100回大会とのことですが、今後の子供たちのためには日本の野球も本当に大きく変わっていかなければと思います。そのためのヒントをまたこのドミニカ共和国で得ることができればと思います。
そして、私事ですが、この度、様々な方のご配慮により、ドミニカ共和国の野球を題材にした本を出版することになりました。

タイトルは仰々しいですが!?東邦出版より、「ラテンアメリカ式メジャー直結練習法」というタイトルで7月23日より全国の書店にて発売開始、下記URLよりアマゾンでも発売(先行予約も受付)しています。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4809415945/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4809415945&linkCode=as2&tag=misa0718-22&linkId=e8fc980b1b5673f67b9d65dc3a998636 2012年に初めて訪れて、日本とは全く違う選手指導を目の当たりにし、これを伝えたいと思って活動して数年、まだまだ道なかばですが、これからも多くの方と思いを共有しながら、より良い日本のために微力ながら貢献できればと思います!
引き続きよろしくお願いします!
皆さま、こんにちは。
大阪は信じられないほどの酷暑が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
コーチとして指導にあたっている中学硬式野球チームの堺ビッグボーイズは、この週末ジャイアンツカップ大阪予選に参加しました。

先の各連盟の全国大会予選で上位まで残った16チームしか予選に参加できないレベルの高い大会です。
1回戦は寝屋川のヤングリーグのチーム、大阪球道さんと対戦、中盤に好走塁を多く重ねて10-0の4回コールドで勝利しました。

翌日はボーイズリーグ大阪南支部の泉州阪堺ボーイズさんと準々決勝で対戦、序盤0-3とリードされるも、そこから粘りを見せて2点を返し、守っても3回以降は相手に点を与えず2-3のまま最終回を迎えました。最終回の7回表、1死2塁から、センター前ヒットを放ち、センターからホームへの送球がそれる間に土壇場で同点!その後のチャンスは得点できず、その裏にサヨナラヒットを打たれ、残念ながら準決勝進出はなりませんでした。

1~2か月前までは、なかなか試合に勝てなかったチームですが、全国大会予選、そして、このジャイアンツカップ予選と本当に見違えるように成長してくれました。
自分たちの野球を信じ、やってきた練習を信じて、打席に向かい、打球に向かう姿はベンチからも大変頼もしく感じました。敗戦は悔しいけれども、見違えるように成長した子供たちを暖かく迎えて下さる保護者のみなさんの姿勢にも本当に感謝しかありません。

堺ビッグボーイズでは、長時間にわたる子供たちに負担となる過度な練習は一切しません。また、将来のパフォーマンスに影響を及ぼすような投球過多や変化球過多なども、最大限配慮して、大会に臨んでいます。それでも、だからといって負けて良い試合はなく、自分たちで制約をかけたうえでも、相手チームに互角に、互角以上に勝負していきます。

今回の成績が良かったため、8月中旬にはオリックスが主催するバファローズカップに出場することができます。子供たちはきっとまた成長した姿を見せてくれるでしょう!
チームに勢いを与えてくれている子供たちに感謝です!!