『全国でリーグ戦が実施され始めています!』

 海外と日本との野球の違いを目の当たりにしたうちの1つが、トーナメント戦とリーグ戦の違いでした。

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 日本では、アマチュアは基本的にどこもトーナメント、高校野球の甲子園に代表されるように、なぜトーナメントであるのかということを意識する方も4・5年前はほとんどいなかったように思います。
 一方で、海外では基本的にはどの年代もリーグ戦で行われます。そもそも、野球は偶然性が高く、ラグビーやサッカーのように強いチームが高確率で勝つスポーツではなく、ましてや経験を積ませることが最も大事な若い世代に、一度負けたら次がないトーナメント戦で大会を行うメリットが見当たらないのだと思います。

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 日本でも徐々にですが、全国各地でリーグ戦が実施され始めています。
 我々も指導に携わる堺ビッグボーイズは、今年の秋に第4回のフューチャーズリーグを開催、投球数の制限や変化球の制限などもルールに盛り込んでいますが、参加するチームも年々にこういったルールを意識した起用・指導を行っていただいているように感じます。

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 大阪の高校では、昨年まで公立高校6校で参加していただいていたリーグ戦が、今年は私学2校+公立1校も加わり9校で実施。ルールとして定められている木製バットでの打撃はまだまだ苦労していますが、リーグ戦だからこそ見えてくる全体的な課題も明確になって、今後の高校野球へのアプローチにもつながるのではないかと思っています。

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 これらの動きから、堺ビッグボーイズが所属するボーイズリーグの公式戦、阪南支部予選も予選にリーグ戦を採用いただき、高校も長野や岐阜でそれぞれ秋のリーグをスタートして下さっています。

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 もちろん、リーグ戦を行うことがゴールではなく、これは1つの手段に過ぎません。選手たちの未来にとって、プラスとなりうる変化をこれからも周りの方々と1つずつ起こすことができればと思います。

 変化はゴールではなく、入り口ですが、ここからまた奥深くへと。日々、ワクワクしながら前進できればと思っています!

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『多くの選手にこのような経験を積んでもらうことができれば!』


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 先日から、メキシコのウィンターリーグで横浜DeNAベイスターズの乙坂選手に同行しています。
 メキシコのウィンターリーグは首都メキシコシティのある中部ではなく、国の北西部の8都市に本拠地を置く球団による同国で最高峰のプロリーグで、各球団68試合のレギュラーシーズン後、1月にプレーオフを行ってチャンピオンを決定します。

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 乙坂選手は日本シリーズ出場もあったため、予定より少し遅れてチームに合流。渡航日はホームでの試合ではなかったため、遠征先のマサトランという街へ。ここはビーチがある観光地のようです。

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 そして、マサトランでの3連戦を終えたチームは、試合後ロッカールームでシャワーを浴びて、深夜1時出発でバスに乗って本拠地・オブレゴンに移動です。
 夜の間、バスに揺られること8時間半、日がすっかり高くなった朝9時半にホームスタジアムに到着、少し仮眠をとってその日の午後4時から練習、午後7時試合開始。

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 アメリカのマイナーリーグでは、当然のことかもしれませんが、日本から比べればものすごく過酷・・・。新幹線もないし、飛行機移動もほとんどありません。ホテルではなく、移動のバスで眠り、そのまま試合ということも稀ではありません。

 本当にタフで、そして選手自身が野球というスポーツを愛していなければ、きっとこの環境で力を発揮していくことはできないのではないかと思います。

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 移動や環境は過酷ですが、監督やコーチなど、チームスタッフは本当に選手に寄り添って、彼らが少しでも力を出せるように暖かく接しています。(もちろんスタッフの方も過酷な移動・環境であることは一緒ですが・・・)
 チームが負けても、次の日には何事もなかったかのようにグラウンドに来て、選手たちをジョークでリラックスさせ、気持ちよく試合に臨めるように接し、時に励まして、彼らに勇気を与えます。

 不調が続き凡打を続ける選手のところへ試合中に監督自ら向かい、うつむいている選手の前で踊って、リラックスさせていたのには本当に驚きました。こういったことを書くと日本的には、あ~、彼らは勝敗よりもただ楽しんでいるんだな、適当にやっているんだなと解釈されがちですが、決してそんなことはなく、プロ球団ですので何よりも勝敗を重視しています。監督も腹も立つだろうし、悔しい気持ちでいっぱいです。ですが、そんな素振りを一切見せず(怒りは腹の中でグルグル回してから捨てるんだ。顔には絶対に出さないんだと話していました。)、いかに彼らがリラックスして、自信を持って次の打席に向かえるか、そのために指導者として何ができるか、怒りを抑えて彼らに寄り添う姿はとても勉強になりますし、日本から来た選手としても多くのことを感じるのではないでしょうか?

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 できることなら、多くの日本の選手にもウィンターリーグに参加して、様々なことを体感してほしいと改めて思います。日本の野球がいかに恵まれているかと感じることも多いでしょうし、一方でチームメイトとのコミュニケーション、指導者とのコミュニケーションから学ぶことも多いと思います。
 誤解を恐れずに書くなら、プロも含めて、どのカテゴリーの指導者も学びに来てほしい!謙虚な気持ちさえあれば、きっと多くのことを学ぶことができると思います。

 今日は試合のない日で、貴重な週に1度の休みでしたが、球場に行くと監督・コーチ・GMたちがグラウンドに出て、練習に付き合ってほしいという何人かの選手の練習をサポートしていました。
 それが終わると、おもむろにみんながグラブを持ち、俺たちも野球やろうじゃないか!と、ポジションに散っていきました。グラウンド整備のおっちゃんたちも加わって、自分も加わって、18人のおっさんがキャッキャキャッキャはしゃぎながら白球を追いかけました。

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 チームのGMも監督もコーチも選手もボールボーイの兄ちゃんも、グラウンド整備のおっちゃんも、日本人も、立場は違うけれども、上下関係は一切なし。でも、そこには、見えないけれどもお互いの仕事に対するリスペクトもしっかり存在しています。
 明日に現地を発つため、お別れの挨拶さえできればと思っていましたが、まるで夢のように楽しい時間を過ごすことができました。

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 私は先にメキシコを離れますが、チームと乙坂選手の今後の躍進、メキシコ野球のさらなる発展を心から願っています!!Viva Mexico!!また戻ってきます!

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『あなたは他の人から話しやすい存在ですか?』

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 横浜DeNAベイスターズの乙坂選手と共にメキシコのウィンターリーグに参加しています。
 全8チームで12月いっぱいレギュラーシーズンを戦い、1月にプレーオフ、勝者はドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコ、キューバの勝者と戦うカリビアンシリーズに進みます。

 様々な方に繋いでいただいて今回お世話になっているのはYaquis(ジャキス)というObregon(オブレゴン)市にある球団です。ドミニカ共和国の球団の方も楽しくて面白い方々ばかりでしたが、メキシコの球団の方はとにかく親切で、GM、監督、コーチ、チームメイトが快く受け入れてくれ、乙坂選手も毎日楽しく野球に取り組めているようです。

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 この球団の監督はMiguel Ojeda(ミゲル・オヘダ)さん、捕手としてメジャーリーグでプレー経験もあり、2006年と2009年はWBCメキシコ代表としてもプレーし、間接的には第1回の日本の優勝をアシストしてくれました。自身は日本戦でホームランも打っています。
このオヘダさん(あえて監督とは言わず)がとにかく良い人。
 優しい言葉遣いと笑顔で常にコーチや選手、スタッフがリラックスして試合に臨めるように自ら冗談を言い、どんな状況でも嫌な顔一つせず穏やかに話かけたり、話を聞いてくれたりします。

 私を空港に迎えに来てくれた青年もオヘダ監督と話したことがあったようで、『彼はなんてアクセシブレな人なんだろう』と言っていました。アクセシブレ、アクセスしやすい、話しやすい、近づきやすい。監督が上でスタッフや選手が下という上下関係も一切見せず、コーチやスタッフ、選手の能力を最大限に引き出す。

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 残念ながら、チームはまだ最下位ですが、まだまだ挽回のチャンスはあります。
 自身の滞在日数はあとわずかになりましたが、まだまだ様々なことを学びたいと思います。
 今日もホームでグアダラハラの球団を迎えて試合です!
 バモス!!