『甲子園がないと野球をやる子が少なくなるって本当?』

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 日本は夏に入り高校野球もにぎやかな頃でしょうか?
 ドミニカ共和国でも、この時期は様々な年代で試合が多く組まれています。

 今日は14~16歳くらいまでの選手が出場する、村同士の野球大会の見学に行ってきました。そう、いつも勉強させてもらっているフアンバロン村(人口5千人から現役メジャーリーガー5人の村)が出場している試合です。

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 大会はもちろんリーグ戦で、8つの村のチームが参加、各チーム2回ずつ対戦を行い、上位6チームがさらに2回ずつの対戦。きちんとホーム&ビジターで行われます。その後、上位2チームによる最終決戦(7戦制でどちらかが4勝した時点で優勝決定)が行われます。今日は上位6チームで行われているリーグ戦の最終試合、2位と3位の対戦で、勝ったほうが決勝シリーズに進めるという試合でした。

 トーナメントではなくリーグ戦で行うと、負けても次があるため色々な選手を起用できる、特に投手はローテンションを組んでエースの投球過多を防げる、選手たちは常に勝たなければ次がない(失敗できない)というプレッシャーから解放されてのびのびとプレーできるというメリットがあります。現にこうやってリーグ戦でのびのびと実力をつけた選手が世界最高峰の舞台でたくさん活躍していますし、日本以外のどこの国でもリーグ戦が採用されていますので、本当に選手たちの将来を思うなら日本でもトーナメントではなくリーグ戦で大会を行うべきということは間違いないと思います。

 こういった議論をすると必ず出てくるのが、トーナメントでないと甲子園大会が開催できない(4000校もあるのにリーグ戦では全国大会を行えない)、甲子園があるから野球をする子が増える、必ずしもみんなプロになれないのだから高校最後に甲子園大会があったほうがいい、という意見です。

 でも、本当にそうなんでしょうか?

 まず、中学生や高校生で、その国の一番のチームを決める必要はあるのでしょうか?例えば、ドミニカ共和国ではこの年代では村同士の対戦のみです。近隣の8つの村だけで十分みんな盛り上がります。さらに小さい子供たちもネットにしがみついて(ベンチの上に乗っかって)見学・応援していて、僕も野球をやって活躍するんだ!と目をキラキラさせています。この年代でテレビ中継なんてなくてもみんな野球をやります。

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 必ずしもみんなプロに行けるわけではないのだから・・・、じゃあその中で甲子園に実際に行けるのはどれくらいの確率ですか?1回戦、2回戦で負けてほんの少ししか試合ができない、レギュラーしか試合に出られないより、リーグ戦でたくさんの試合があって、たくさん出場できる方がいいんじゃないでしょうか?

 他にも言い出せばキリがないでしょう。ドミニカは野球だけで、日本には他のスポーツもあるから・・・。甲子園という目標があったから良かったんだ・・・。

 そう思っている方々こそ、ぜひドミニカ共和国にお越しください。なぜ、この小さな国から大量のメジャーリーガーが輩出されて、日本からはほんの少ししか出ないのか。身体能力の違いでも、ハングリー精神の違いでもなく、大会や選手育成システムと指導者の指導方法の違いだけで、選手輩出数に大差が出ていることを実感していただけると思います。

 甲子園がなくなっても、きちんと指導できれば、もっともっと良い選手を輩出できます。
 むしろ甲子園がなくなって野球をする子が減るということは、指導者が本当の野球の楽しさを伝えられていないということなのではないでしょうか?
 野球の楽しさは結果ではなく、どんな時でもプレーそのものですからね。

 フアンバロン村は今日の試合に勝って2位通過、木曜からの決勝シリーズでもたくさんお勉強させてもらいます!

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『ペロータ カリエンテ! (アツいベースボールだ!)』

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半年ぶりにドミニカ共和国に戻ってきて、再会、そして再会の毎日です。

首都・サントドミンゴの少年野球チーム、LAドジャースのバウティスタコーチ、メジャーリーガーを輩出し続けている人口5000人の村のコーチ・選手たち。みんな満面の笑みで迎えてくれ、半年のブランクは一気に過ぎ去ります。

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12月~1月はアマチュア選手は練習が中心だったのですが、7~8月は試合がたくさん組まれているようで、今回はたくさんの試合からもお勉強です。

今日は首都から2時間かけてバスを乗り継いで、あのフアンバロン村へ。隣町でブラディミル・ゲレーロの出身地であるニサオと対戦していました。両チームとも、今年は1億円を超える契約を勝ち取った選手を輩出したようです。

常夏の厳しい日差しの中、ボッコボコのグラウンドで行われる野球は7-7の同点で終盤へ。もちろんスクイズの素振りもなくフルスイングし(もちろん木製バットですよ)、相手投手はそれを分かっていてストライクゾーンにストレートを投げ込んでいました。

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この投げっぷりに、このフルスイング!ぜひ日本の子供たちにも見せたい!
『大振りするな!』と叫んでいる日本の指導者にも見せたいw
言葉だけではなく、この感覚をどう伝えていくかが、自身の新たな使命かなと思っています!

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『マイナーリーグの試合ってなぜこんなに面白い?』

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3日前より、ジョージア州のサバンナという小さな街に滞在しています。どこやねんそれ!という感じですが、コロニアルな街並みも素敵で都会と違って人々も穏やか。暖かい(というより昼間は暑すぎる!)地域で、黒人の方々が多く暮らしているようです。

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20150715 街並み 川沿い

メッツ傘下で1Aに所属するサバンナ・サンドナッツはこの小さな街を本拠地にしています。昨年末ドミニカ共和国で知り合ったロドリゲス君がここでプレーしているので、再会と自身の勉強を兼ねて訪問しました。

20150715 球場正面

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ここでは20歳前後の選手たちがほとんどで、みな自身の未来を信じて思い切ってプレーしています。やはりドミニカ共和国、ベネズエラなどラテン系の選手が多いですね。どのチームもスタメンの半分以上がラテン系の印象です。そして彼らを見守る観客・街の人々の視線がとても暖かく彼らを包んでいるように感じます。

プレーはまだまだ三振も豪快にしますし、エラーもたんまりと。特によく目立つのが走塁ミスかな。ただ、投手は無駄な球を投げず(無駄な時間も使わず)どんどんストレート系の球をストライクゾーンに投げ込むし、打者は初球から豪快に振りに行きます。気持ち良い野球についつい時間を忘れてのめり込んでいる自分に気づきます。指導者も観客も誰もが、選手たちのゴールはここではなく、ここの結果よりも様々な経験を通じて未来につなげて欲しい、言葉ではなくそんな雰囲気の中で、選手たちは常に積極的に、うまくできなかったらどうしよう?なんて考えることもなく投げて打って走っています。

2015716 観客

決して日本の野球を否定したいわけではありませんが、日本の未来ある選手たちにもこんな環境でのびのびと能力を伸ばせる場があればなと思わずにはいられません。そのためにもまずは大人が勉強!でしょうね。ないことを悲観する必要は無いんです!ただ大人が勉強して作ればいいだけなんです!

Jean Carlos Rodriguez (イアン・カルロス・ロドリゲス)選手もまだまだ好成績を残せているわけではないのですが、名前の頭文字をとったJ・Cのニックネームでけっこう人気者です。ここはアメリカなので「バモス、J・C!」ではなく、「カモン、J・C!」かな。

『メジャーリーガーになるまでの道のりは確かに険しい、ものすごい競争もある、もちろんたどり着きたいけど、結果は自身でコントロールできるものではなく、神様のみが知っているんだ。だけど、毎日少しずつ前進すること、常に積極的に前向きにプレーすることは自身でコントロールできる。だから、僕たちはコントロールできない未来の結果よりも、コントロールできる今を大切にするんだ。たどり着けるかどうかはわからないけど、それが一番自身の可能性を広げられるからね!』
年末、ドミニカ共和国で彼らが語っていたことを改めて思い出しました。

指導者も保護者も観客も、大切なことは、選手の今の結果にこだわるのではなく(特に小学生から25歳くらいまでは!!)、細かい指導をすることでもなく、彼らが積極的にプレーできる環境を用意することかなと思います。これは今すぐ誰にでもできることかなと!

サバンナ!また戻ってきます!グラシアス!

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『カブスってとても人気あるんですね。』

カブス 一塁

ドミニカへ辿り着くまでの寄り道、初めてシカゴを訪問しました。
目的はただひとつ?メジャーリーグ観戦です。
ちょうど、カブスの本拠地リグレーフィールドで、同じくシカゴを本拠地とするホワイトソックスとインターリーグです。

カブス 外

100年以上の歴史を持つ球場に大勢の人が詰めかけ、ひたすら楽しんでいます。天然芝が輝き、蔦が外野フェンスを覆う素敵な球場、この雰囲気はやっぱり言葉ではなんとも伝えられないですね。ぜひ、アメリカにお立ち寄りの際はリグレーフィールドへ!

カブス3塁

試合はホワイトソックスのキンタナ投手(なんとコロンビア人!)とカブスのアリエッタ投手の引き締まった投手戦。昨年末、彼の地元を訪問して親しくなったカブスのペドロ・ストロップ投手もブルペンで準備を始めたもののアリエッタ投手が好投しすぎて(しかも球数少なくて)完投してしまいました。100球前後で交代するメジャーでは完投する試合を見ることも珍しいことです。
カブスは100年以上もワールドチャンピオンから遠ざかっている言わば弱小球団。にもかかわらず、大勢のファンが暖かくチームを見守っているような雰囲気で、そこでプレーする選手も心底楽しそうでした。
今年は珍しく?前半戦好調だったカブス、100年ぶりのワールドチャンピオンなるか?

カブス 外野
 

『新たな出会いと学びを求めて。』

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日本は本格的に夏の暑さになってきました。もう7月ですね。
ということで、そんな日本を抜け出し、海の向こうと、さらに向こうまで行ってきます。アメリカに半月、ドミニカ共和国に1ヶ月の滞在予定です。

これまでもセミナーやブログを通じてご紹介してきたドミニカ共和国の野球。人口1000万人の小さな国ながら、多くのメジャーリーガーを毎年輩出し、その指導方法・育成システム・指導者と選手の信頼関係の築き方は、これまでの日本の常識では考えられないもの、かつ、我々にもできることで、渡航のたびに多くの気づきを与えてくれます。

今回はどんな出会いと学びがあるのか、さらなる深み・進化を求めて行ってきます!

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 富士山見えた!では! 

『多くの縁で、様々なところで』

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 8年間の海外在住生活から帰国したのが昨年。引き続き、海外に渡航しながら、でも本拠地を日本においてしばらく活動しようと決めてから早くも1年がたとうとしています。
 誰もやったことがない仕事、仕事の名前すらない仕事、本当にうまくいくんやろうかと不安がなかったわけではありません。
 それでも、周りの方々に支えていただき、想像していたよりは前進できているのではないかなと実感しています。
 NPO主催の研修会にたくさんの方にお越しいただいたり、全国各地のたくさんの学校や、指導者の方々に呼んでいただいてお話しする機会を得たり、そして渡航先のドミニカ共和国にも多くの方にお越しいただいたり。指導に携わっている堺ビッグボーイズにも多くの子供たちが来てくれていることも非常にうれしく思っています。

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 もちろん、今が良いからこのままで大丈夫ということはないと思います。
 たくさんの方々に話をすることが目的ではなく、日本の野球・教育・未来を良くしていく手段だと思いますので。

 今日はこれから岡山へ。新たな出会いにわくわくしながら出発です。